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057:鏡(春畑 茜)
鏡より〈われ〉を外して春昼のさくらあふるる城へ馳せゆく



春畑作品には、どんな難しい題をも自分のものにしている確かさを感じ、その巧さに溜息を誘われるばかりです。もう、妬ましいったら(笑)。

出掛けるために鏡の前で着飾り、化粧をし、全身を確かめる。そこには確かに《われ》がいる。しかし支度を終えて鏡の中から自分の影を消したとき、《われ》は同時に鏡に映る《この世》からも姿を消し、作中主体はあらゆるアイデンティティを脱ぎ捨てて、ただ風のように春のひかりに溶けてしまうように思える。身支度とは姿を飾るためのものではなく、日常という場から消え去るための儀式だったのかもしれない。あとには人の気配のない《この世》が残されるばかり。

上のように読めるのは、「〈われ〉」と括弧内に表記されたことにより、肉体にとどまらぬ《われ》という概念がここに生じさせられているからですね。目的地が桜満開の城というのも時代を超越する感じ。ふっと足をとられて重力を失ってしまいそうな春昼の魔力に、危うい魅力を感じます。
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04/12|題詠100首鑑賞コメント(2)トラックバック(0)TOP↑
この記事にコメント
ありがとうございます
ひなつさま

歌をとりあげてくださり、ありがとうございます(ぺこり!)。
丁寧に読んでくださって、感謝!です。
今年も題詠でご一緒できてうれしいです(^^)
ひなつさんの作品もたのしみにしています。
From: はるはたあかね * 2006/04/13 20:39 * URL * [Edit] *  top↑
こちらこそー。
勝手にお歌をいじくりまわして(笑)スミマセン。
春畑さんの作品は自分の<読み>を鍛えたい欲望を刺激します。
また胸をお借りしますね。

あ、それから、こんなところで何ですが、
第二歌集出版おめでとうございます。早速注文するつもりです。
From: ひぐらしひなつ * 2006/04/14 03:04 * URL * [Edit] *  top↑
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歌人。2003年、第一歌集『きりんのうた。』を出版。

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